—「現場の熱」が証明する、グループの底力—
CD売上やサブスク再生数が可視化された現代においても、ライブ動員数は“真の人気”を測る最重要指標の一つとされる。なぜなら、ライブはファンが“時間・お金・感情”をかけて会場に足を運ぶ行為であり、その熱量は他のデータとは比較にならないリアルな“応援の証”だからである。
ジャニーズ（現・STARTO ENTERTAINMENT）においても、ライブは「グループの格」を支える柱であり、動員数の多寡がアーティストとしての“スケール”を物語っている。以下に、グループ別の動員実績（2023年〜2024年中心）とその背景をランキング形式で紹介し、所感を述べる。
◆ 2023〜2024年 ジャニーズグループ ライブ動員数ランキング（推定）
| 順位 | グループ名 | 年間動員数（推定） | 主なツアー／特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | Snow Man | 約130万人以上 | 5大ドーム＋アリーナ、安定の即完 |
| 2位 | King & Prince | 約110万人 | 5大ドーム＋スタジアム公演 |
| 3位 | 関ジャニ∞ | 約95万人 | 全国ドーム・アリーナ規模ツアー |
| 4位 | SixTONES | 約90万人 | 音楽志向のライブ、高いリピート率 |
| 5位 | Hey! Say! JUMP | 約85万人 | ファミリー層から根強い支持 |
| 6位 | なにわ男子 | 約80万人 | 若年層人気×メディア露出 |
| 7位 | KinKi Kids | 約60万人 | 東京ドーム＆京セラ、大規模単発公演 |
| 8位 | Sexy Zone | 約50万人 | 成熟したライブパフォーマンス |
| 9位 | Travis Japan | 約30万人 | 海外公演＋国内アリーナ |
| 10位 | 美 少年（Jr.） | 約20万人 | Jr.ながら単独アリーナ開催の実績あり |
※数値は公演数×会場キャパシティからの推定。STARTO所属前後も含む。
◆ 1位：「Snow Man」は“ライブ動員の王者”へ
Snow Manは、いまやライブ動員で不動のトップに立つ存在だ。2023〜2024年のドームツアーでは、全公演即完・複数公演リピート参加が当たり前。ファンクラブ会員数の多さ（約150万人）も相まって、ライブの“希少性”がさらにファン心理を刺激する構造になっている。
ライブの内容も高評価で、歌・ダンス・映像演出の完成度が高く、いわゆる“リピーター体質”のファンが多い。グループとしての「ステージの説得力」は圧倒的であり、動員数＝ブランド力の高さを実証している。
◆ 2位：King & Princeは“信頼”で動員を維持
3人のメンバー脱退を経たKing & Princeだが、ライブではその逆風を感じさせない安定動員を見せている。2024年にはスタジアム公演も実施し、信頼と誠実さでファンをつなぎ止めてきた成果が如実に表れている。
彼らのライブは、演出よりも“歌とメッセージ”に重きを置いた構成で、長年支えてきたファン層の心に深く刺さる。“数字以上の濃密な空気”を持つライブが、リピート意欲と動員の安定を生んでいる。
◆ 3位：関ジャニ∞の“地元力”と“現場力”
関ジャニ∞は、ライブで最も真価を発揮するグループの一つ。ドームツアーでは西日本エリアでの“地元支持”が強く、地方都市での公演を積極的に行う点が大きな特徴である。
また、MC・バンド・バラエティ性が混在したライブ構成は、まさに「現場でしか味わえないエンタメ」であり、年齢層の広いファンが家族連れで参加する姿も見られる。会場全体を“遊園地”のようにするライブ力は、他のグループにはない武器だ。
◆ 4位：SixTONESは“音楽志向ファン”によるライブ文化の成熟
SixTONESは、ライブでこそその魅力が本領発揮されるタイプのグループである。観客との一体感よりも、サウンド・演出・照明・演奏の美学にこだわったライブスタイルで、“聴かせるライブ”を確立。
このような構成は好みが分かれるが、コア層の支持は非常に厚く、リピート率も高い。派手なメディア露出に頼らず、ライブを軸にファンを育てる“着実な戦略”が見える。
◆ 5位：“次世代の柱”なにわ男子の加速
なにわ男子は、Z世代を中心にSNSとライブの相乗効果で急速に動員力を伸ばしている。ファン層は学生～20代前半が中心で、初めてのジャニーズライブが「なにわ男子」という若年層も多い。
MCのテンポ感、カラフルな衣装、キャッチーな楽曲など、ポップ＆エンタメ全開の世界観はまさに“令和型アイドルライブ”。成長速度は他グループを凌駕しており、今後100万人台の動員も視野に入る。
◆ 6位以下：KinKi Kids・Sexy Zoneの“質の高さ”が生む信頼型動員
KinKi Kidsはドーム単発でも即完売を続ける数少ないグループ。ライブでは2人の演奏力とトーク力が際立ち、最小編成でも“空間を満たす力”を持つ特異な存在だ。長年のファンにとっては“年に一度の儀式”のような意味合いも強く、動員数以上の重みがある。
Sexy Zoneは、ビジュアル・楽曲・パフォーマンスすべてにおいて高水準で、近年はライブ演出の完成度も急上昇中。観客との距離感の近さが魅力で、“育ててきたファン”との関係性が動員安定につながっている。
◆ まとめ：ライブ動員は“熱量の総合値”
ライブ動員数は、単なるチケットの売上ではなく、「ファンが実際に動いた数」「どれだけの人が“会いに行きたい”と思っているか」という、熱量の総合値である。
- CDやサブスクでは見えにくい「本気度」
- SNS以上に“リアルな証明”としての存在感
- 会場の空気・反応・記憶に残る“体験”としての価値
これらが動員数に凝縮されており、グループの真の支持率・ブランド力を示す指標になっている。
◆ おわりに：ライブは“ファンとの対話”であり“未来の布石”
ジャニーズ／STARTO ENTERTAINMENTは、かつてから「現場主義」を大切にしてきた事務所であり、ライブがブランドの根幹を成している。その哲学は今も変わらず、むしろライブこそが、グループの未来を形作る最重要ツールとなっている。
動員数ランキングから見えるのは、“いま人気がある”だけではなく、「この先も推していきたい」と思わせるだけの信頼・満足度を築いているかどうか──。まさに、ライブ動員とは、**過去と未来をつなぐ「現在の証明」**なのだ。
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